話題になった『ファスト映画』って、結局なに??映画館の被害は??

みやざわ支配人

一時期、連日ニュース番組を賑わせていた『ファスト映画』。

日本で初めて逮捕者が出たことで、この『ファスト映画』という言葉を初めて聞いたという人も多かったはずです。

そこで今日はそんな『ファスト映画』について、その内容と映画館側の被害や意見をご紹介していきたいと思います。

「ニュースで見たけど、実際どうなの…??」って思っているような方は、ぜひ最後までお読みください。

そもそも『ファスト映画』とは

まずは話題になった『ファスト映画』について、どんなものなのか改めて確認してみましょう。

ファスト映画(ファストえいが)またはファースト映画(ファーストえいが)は、法律上の権利を無視して諸権利を有しない者により権利者に無断で映画の映像や静止画を使用し、字幕やナレーションを付けてストーリーを明かす短めの動画のことを指す。和製英語的な表現であり、「ファスト」または「ファースト」は英語の「fast」に由来する。ファストシネマ、ファーストシネマ、あらすじ動画とも呼ばれる。

引用:Wikipedia「ファスト映画」

ここでもある通り『ファスト映画』とは、本来2時間くらいある映画本編を編集し、あらすじを端的に知ることが出来る10分前後のネタバレ動画のことです。

もしかしたら、知らず知らずのうちにYouTubeなどで見てしまっていた…という人もいるんではないでしょうか?

それもそのはず。ニュースになったことで多くの『ファスト映画』は規制が厳しくなり、今でこそ見つける事も難しくなりましたが、それ以前は「1年で2,000本以上」もの動画がネットにアップされていたのです。

当然、この『ファスト映画』は無断で作られたものであり、著作権の侵害に当たることから逮捕者が出ました。特にコロナになってから、お家での時間が増えたことで見る人も一気に増えて問題視されるようになりました。

そんな事があっても、未だに『ファスト映画』のような動画はアップされ続けています…

なぜ流行したのか?

映画好きな人からすると、この『ファスト映画』のどこが良いのかわからないという人が多いでしょう。

もちろん、2時間という時間を掛けて1本の映画を観る事で、初めてその内容をしっかり理解できるものなので「10分にまとめるなんて面白くない!」という意見も多いです。

しかし、『ファスト映画』を観る人は想像以上に多いです。報道にもあった通り、今回の件で逮捕されたファスト映画制作者は”YouTubeで4億回以上再生され、450万円程度の収入を得ていた”と言われています。

この数字は簡単に達成できるものではなく、それなりに観るユーザーがいないと実現しません。この背景にある流行した理由を少し見ていきましょう。

  1. 時間を掛けずに内容を知る事が出来る。
  2. 気楽に自分の都合に合わせて観られる。
  3. 映画館で映画を観たいと思わない

流行した理由を大きく分けると上記の3つになると思います。

それぞれ、その内容を見ていきましょう。

流行した理由1.時間を掛けずに内容を知る事が出来る。

今やどの動画配信サービスにも標準搭載されている「●秒スキップ」や「●倍速再生」。

これらは本来映画やドラマを観る際には必要のない機能ですが、最近が「2時間の映画を黙って観てられない…」「1時間のドラマでも長いと感じる…」という声も多いのが事実です。

こういう人たちが新作映画を映画館で観るわけもなく、ネットに上がっている『ファスト映画』を好んで観るわけです。

本来2時間くらいの時間を掛けないと内容を知ることの出来ないものを、短い時間で”観た気”になれることで人気となりました。

流行した理由2.気楽に自分の都合に合わせて観られる。

2つめは、”自分の都合に合わせて観られる”ということです。

例えば映画館で映画を観ようとすると、まず映画館という「場所」。そして映画の時間に合わせて行く「時間」など、色々と予定を組まないといけません。

一方で『ファスト映画』は、動画配信サービスと同じように、気軽に自宅でもどこでも自由に観ることが出来ます。

なおかつ、動画配信サービスにはない「最新の映画」を知れるので、そういう人にとっては都合の良いものなのです。

流行した理由3.映画館で映画を観たいと思わない。

「映画館離れ」という言葉があるくらい、最近は映画館で映画を観る人が減っています。

「映画館での映画は料金が高い…。」「トイレに行きたくなる…。」「周りのお客さんが気になる…。」などなど…

映画館での映画鑑賞にメリットを感じない人が増えている中で、この『ファスト映画』はまさに打ってつけのものでした。

誰にも邪魔されず、無料で自分の好きな時に観れる…そんなことも相まって『ファスト映画』を観る人は増えていきました。

「映画館離れ」については、こちらの記事でも詳しく紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください!

みんなが映画館に行かなくなった理由を少し調べてみた。

2021年3月20日

映画館の被害は?

そんな『ファスト映画』は、もちろん映画館に及ぼす被害は甚大なものです。

映画やアニメなどの会社でつくるコンテンツ海外流通促進機構によるとこの1年で2000本を超えるファスト映画が作られ、被害は956億円にのぼるといいます。

引用:Yahoo!ニュース

こちらのニュースにもある通り「被害総額956億円」にものぼるんです。

この数字は単に映画館の入場料だけではないと思いますが、「新作映画を観る必要がなくなる」という結果だけを考えると、映画館の被害が占める割合も多そうです。

『ファスト映画』がこれ以上流行してしまうと、間違いなく映画業界の活気がなくなります…

新しく映画を作ろう!という雰囲気も削がれてしまい、そもそも年間の映画制作本数が激減…。しまいには人気映画も続編が作られなくなる可能性があるかもしれません。

その結果は当然映画館にも影響し、映画館自体の運営も厳しくなっていく未来しか見えません。

改めて『ファスト映画』は犯罪であり、作る側はもちろん、観る側のわたしたちも意識改革する必要がありますね。

映画は映画館で

ニュースなどでも話題になった『ファスト映画』について、その内容と映画館の被害をご紹介しました。

このwith Theaterをご覧になってくれているみなさんは、当然こんな『ファスト映画』なんて観てない方ばかりだと思いますが、やっぱり映画は映画館で観てこそ、その映画を100%体験できたと言えます。

確かに少し高いかも知れません…。好きな食べ物が売ってないかも知れません…。途中でトイレに行きたくなっら面倒かも知れません…。

しかし、映画というのはもともと映画館という特別な空間で観られことを前提に作られています。「あの映画観たい!」って思えるほどの作品は、ぜひ映画館で観てほしいと思います。

映画館で映画を観るメリットについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。『ファスト映画』なんか観ないで、映画館で映画を楽しみましょう!

一度は観てみよう!映画館で映画を観るメリット5選。

2021年7月15日




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with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。