「SAVE The CINEMA」って何?危機に頻しているミニシアター

みやざわ支配人

コロナ禍の今、「SAVE the CINEMA(ミニシアターを救え!)」プロジェクトがたくさんの賛同を集めていることをご存知ですか?

「SAVE the CINEMA」は、コロナ禍における緊急事態宣言や感染予防対策により閉館の危機に瀕しているミニシアターの支援・救済を目的に始まったプロジェクトです。

映画監督や脚本家、そしてすべての映画ファンによる「映像文化の多様性を支えるミニシアターを救いたい!」という思いは、映画ファンなら賛同せざるを得ないでしょう。

今回は、そんな「SAVE the CINEMA」プロジェクトの詳細や発起人について、そしてミニシアターを応援するために今わたし達ができることを紹介します。

「SAVE the CINEMA」について

「SAVE the CINEMA」とは、コロナ禍の緊急事態宣言や外出自粛要請などにより閉館の瀬戸際に立たされたミニシアターを救うことを目的に発動されたプロジェクトのことです。

新型コロナウィルスの影響が拡大する中、私たちは所属や分野を超えて集まり、ミニシアターを救うためにできることをひとつずつ形にしてゆこうと、SAVE the CINEMAプロジェクトをスタートしました。

引用:ABOUT SAVE the CINEMA

映画好きの皆さんならすでにご存知のとおり、2020年3月下旬に「緊急事態宣言」が出された際、すべての映画館は「休館」になりました。

休業補償がない、そして「いつ再開できるのか分からない…」という出口が見えないトンネルの中で、全国のミニシアターは閉館の危機に瀕したのです…。

1回目の緊急事態宣言は5月に解除されたものの、新型コロナウイルスによるミニシアターへの影響が長期化することを見込んで「SAVE the CINEMA」プロジェクトが立ち上げられました。

というのも、映画館はお客さんがいてこそ成り立っているので、新型コロナウイルスの影響が長引けば、ミニシアターは次々と潰れてしまうでしょう…。

そんなミニシアターを守るため、「SAVE the CINEMA」プロジェクトでは、時短営業をはじめとした感染防止対策や外出自粛要請などによる損失を補填するための支援活動を行っています。

なぜミニシアターが危機状態に?

「SAVE the CINEMA」プロジェクトが立ち上げられた背景には、コロナ禍でミニシアターが「閉館」の危機に追い込まれたことがあります。

そもそもミニシアターとは、大手映画会社の傘下に入らず、全国各地で独自に営業する小規模な映画館のことです。

一般的に、ミニシアターは大手シネコンと比較して資本力に乏しく、コロナ以前から赤字が続いていたという劇場も少なくありません。

そんな中、緊急事態宣言による閉館や、販売座席数を減らすなどの感染症対策などが追い打ちをかけ、営業を継続するのが難しいというミニシアターが後を経たないのです。

発起人と賛同者

「SAVE the CINEMA」は、映画監督の深田晃司さんと濱口竜介さんが発起人となって始まりました。

二人の映画監督の他にも、たくさんの有名な映画監督や脚本家、俳優などが「呼びかけ人」としてミニシアターへの支援を強く求めています。賛同者には、プロデューサーやライター、ミュージシャンなど、たくさんの人の名前が並びます。

さらに、2020年に行われた署名活動における賛同者は「91,659名」にも及んでいます。(※署名活動は、2020年7月15日をもって終了しています。)

ミニシアターを応援するために…

ここでは、ミニシアターを応援するために今わたし達ができることを紹介します。

オリジナル支援グッズを購入する

「SAVE the CINEMA」プロジェクトでは、ミニシアターを応援する方法として、オリジナル支援グッズの購入を促進しています。

全国のミニシアターのオリジナルグッズを購入することで、ミニシアターを手軽に支援できるという仕組みです。

オリジナルTシャツやオリジナルトートなどを購入して、ミニシアターを支援できるというのは映画ファンにとっては嬉しいですよね。

ミニシアターを応援しよう!」のページで、オリジナルグッズの販売や寄付の募集を行っている劇場を探すことができます。

ただ、中にはすでにオリジナルグッズの販売が終了してしまっている劇場もあるのでご注意を。

「ミニシアターを救うために、何かすこしでも力になりたい!」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

感染予防を徹底して、映画を楽しむ

次に、感染予防を徹底してミニシアターを訪れることも、私達にできる応援方法の一つです。

withコロナ時代の今、映画館ではさまざまなコロナ対策を実施しています。(※くわしくは、下の章で紹介しています。)

そのため、お客さん側もしっかりと感染対策をした上で利用すれば、“安全な劇場”を作り上げることは可能です。

「コロナだから…」と映画館やミニシアターを避けるのではなく、マスクの着用やアルコール消毒など、対策を万全にした上で映画館を楽しみましょう。

映画館はお客さんありきの場所なので、足を運ぶことは映画館・ミニシアターを応援することにつながります。

映画館のコロナ対策

ミニシアターや「SAVE the CINEMA」を応援するにあたって、映画館はコロナ対策が万全で安全な場所であることが大前提になると思います。

全国の映画館・ミニシアターでは、マスクの着用を要請や検温の実施はもちろんのこと、劇場内の換気やソーシャルディスタンスの確保など、しっかとした感染リスクの低減対策を行っています。

実際にこれまで、映画館でのクラスターが発声したという事例はありません。(2021年5月現在)

映画館のコロナ対策について、「もっと詳しく知りたい!」という方はぜひ下の記事をチェックしてくださいね。

【コロナ禍の映画館】ウィズコロナ時代の対策や運営について。

2020年9月18日

おわりに…

今回は、コロナ禍の今注目を集めている「SAVE the CINEMA」プロジェクトについて紹介しました。

コロナ禍のミニシアターの現状を知って、「SAVE the CINEMAに賛同した!」「私もミニシアターを救いたい!」などと感じた方も多いのではないでしょうか。

しっかりと感染対策をしてミニシアターに足を運んだり、オリジナルグッズを購入して劇場をサポートしたり、映画ファンで一丸となってミニシアターを救いましょう。




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わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。