せっかくの映画が台無し!?映画館のCMに対する世間の声と上映される理由。

みやざわ支配人

「映画がはじまる前のCMがうざい!」「なんで映画を観に来てるのに、テレビのようなCMを見ないといけないんだ!」とひそかに感じている方は少なくないでしょう。

ポップコーンを片手に席につき、一刻でも早く映画の本編を見たいあのひととき。「安くないチケット代を払っているのに、なぜ10分近くも予告やCMを見なきゃいけないの?」と腑に落ちない経験をしている方は意外と多いのかもしれません…。

そこで今回は、映画館のCMに対する世間の声やCMが上映される理由などをご紹介します。

映画館のCMの現状

まず、映画館のCMの現状についてすこし知っておきましょう。

映画館のCM・予告時間の目安は、10分〜15分ほど。だいたい本編開始前に10分程度流れるのが最も一般的ですが、場合によっては5分程度と短めなこともあります。

基本的には、劇場の規模や作品の人気に比例して、CMの放映時間が長くなる傾向に。これは、お客さんが多いほど、映画配給会社や企業がPRをしやすくなるからですね。

また、一口に「CM」と言っても、実際には「企業CM」「映画予告」「注意喚起映像」の3種類があります。

映画チケットに印字されている“上映開始時刻”に、これらのCMがスクリーンに流れはじめます。つまり、映画の上映時間には10分〜15分程度の「CM」「予告」が含まれているということになります。

映画館のCMがうざい?世間の声を紹介

そんな映画館でのCMについての情報をおさえたころで、映画館のCMに対する世間の声をご紹介します。

映画館のCMが嫌いという声

まず、映画館のCMが嫌いという世間の声を見ていきましょう。

一口に「映画館のCMが嫌い」といっても、実際には「映画の予告編は好きだけど、企業のCMは苦手…」とか「地元企業のCMは好きだけど、テレビで見慣れているCMはちょっと…」など、さまざまな意見があるようです。

CMを避けるためにあえて遅れて入場しているという方も少なくないことが、こういった背景からはよく分かりますね。

映画館のCMが好きという声

映画館のCMが嫌いという方がいる一方、CMを支持する層も意外と少なくありません。

ポップコーンやドリンクを片手に映画館の座席についたあと、「まだかな…」という本編がはじまるまでの時間こそが映画館の醍醐味と感じている方は多いようです。

また、映画の上映時刻にCMが始まるスタイルが逆に“遅刻対策”になって助かっているという声もありました。

CMは待っていると長く感じる反面、遅刻してしまった時には「CMがあって助かった…」と、ありがたく感じる存在なのかもしれません。

さらには、映画がはじまる前になんとなく見ていたCMのおかげで、次に観たい作品が見つかったり、これまで興味がなかった映画にときめいたりしたという声も。

映画館のCMが嫌いという層からも、「映画の予告編だけは好き」という声が多くあったので、映画の予告編に関しては純粋に楽しんでいる方が多いのかもしれません。

なんでCMを見なきゃいけないの?上映前にCMが流れる4つの理由

好きと嫌いが分かれる映画館のCMですが、そもそもなぜ上映前に決まってCMが流れるのでしょうか?

ここでは、映画の上映前にCMが流れる主な理由をお伝えしていきます。

理由1.次回作や新作の宣伝のため

映画館のCMと聞いて、誰もが思いつくのがこれだと思います。次回作や新作映画の宣伝をするためです。

映画好きのお客さんが集まる映画館は、次回作や新作映画をアピールする絶好のチャンス。映画の客層を狙って予告が組むことで、お客さんに「これ観たかったやつ!」「おもしろそう!」と興味を持ってもらえます。

上映される作品と関連性の高い予告が流れることで、一定の効果がありますし、作品によっては映画館限定のCMなんかもあります。

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2019年9月4日

理由2.時間調整のため

CMが流れる理由の2つ目は、上映時間の調整をするためです。

皆さんご存知の通りシネコンにはたくさんのシアターがあります。本編の長さが異なる作品をできるだけたくさん上映するために、映画館側はCMで“上映時間”を調整しているんです。

また、CMの長さを調整することには、各シアターの上映開始・終了時刻をずらし、混雑を緩和するという役割もあります。

理由3.企業からスポンサー料を得るため

新作映画の予告編が上映される前に、地元の自動車教習場や、近隣のお店の広告を見たことはありませんか?

あれらのCMは映画とは一切関係ないものですが、企業から広告料を得て上映されるCMです。

チケットやフード販売の利益だけではなく、映画館はこういった企業からの広告収入も得ていくことで運営が成り立っています。

なので、あまり毛嫌いせずにこういったCMも観て頂ければ幸いです。

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2020年4月11日

理由4.注意喚起のため

最後の理由は、皆さんご存知のとおり、映画鑑賞マナーの注意喚起をするためです。

各映画館のキャラクターなどが「スマホの電源はオフに!」「おしゃべりは禁止!」などの注意喚起を行っている映像が流れます。

今だとコロナ対策の情報や、換気システムについての告知も上映されますよね。かの有名な“映画泥棒”のCMも、盗撮や違法配信の注意喚起のために流れていますよ。

映画館のCMを見たくない時の対処法

ここまでで、映画の上映前に流れるCMの裏側をすこし知っていただけたと思います。

「それでもやっぱり映画館でCMは見たくない!」という方に向けて、CMを見たくない時の対処法を紹介します。

対処法1.劇場スタッフにCMの時間を聞く

CMの時間は作品ごとに異なります。そのため、「CMが終わるタイミングで入場したい」というのであれば、劇場スタッフにCMの時間を聞いてみましょう。

劇場スタッフは各作品・各上映回の予告時間を把握しているので、確認さえすれば具体的な時間を教えてくれます。チケットを購入する際や入場待ちをしているタイミングで聞いてみてください。

ただし、この場合は遅れて入場することになるので、出来るだけ他のお客様の前を通らないような座席を指定した方が良いです。

対処法2.上映開始時刻の5分後に入場する

上でもお伝えしたように、CM・予告時間の目安は10分〜15分程度です。

ただし、場合によっては5分程度と短いこともあります。なので、予告を見る時間を最小限に、かつ本編を1秒も見逃さないようにするには上映開始5分後くらいに入場するのがベストです。

5分後に入場すれば、仮に予告時間が10分〜15分だったとしても、あっという間に感じられるはずです。

対処法3.CM上映中に軽食をとる

入場前にコンセッションでホットドッグなどのフードを購入して、座席で軽食をとるのもおすすめです。

これなら本編の開始時刻を逃してしまう心配もないですし、劇場が暗くなってきても、スマホやゲームのように他のお客さんに迷惑をかけることもありません。

「ちょっと小腹が空いたな…」「レストランで食事をする時間がなかった」そんなときは、ぜひ映画館のフードで軽食をとってみてくださいね。

おわりに…

今回は、「映画館のCMがうざい…」「なんでCMを見なきゃいけないの?」と感じている方に向けて、CMが流れる理由や見たくない時の対処法をご紹介しました。

予告編やローカルなCMを見ながら、映画本編がはじまるのを待つひとときは、映画鑑賞の醍醐味の一つでもあります。

とはいえ、「CMを見たくない!」「本編だけを楽しみたい!」という方は、ぜひ劇場スタッフに予告時間を尋ねたり、すこしだけ遅れて入場したりして、映画鑑賞を楽しみましょう。




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with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。