立体的な映像でスクリーンの中に入り込めるような“没入感”が楽しめる3D映画。
3D映画ファンが多くいる中、「3D映画って、メガネとか上映・料金体系がいくつかあってよく分からない…」と感じている人も少なくないでしょう。
せっかく通常の映画よりもすこし高い料金を支払って3D映画を楽しむなら、3D映画の種類やそれぞれの特徴について知っておきたいですよね。
そこで今回は、3D映画の種類や特徴、料金について徹底的に解説していきます。ぜひ参考にしてください。
そもそも「3D映画」とは?
まず、3D映画の基礎知識をおさらいしておきましょう。
3D映画とは、文字通り映像が立体的に映される映画のこと。
基本的に、左目・右目で見える映像を交互に切り替えて流し、3Dメガネをかけて見ることによって3D(立体)映像が楽しめるという仕組みです。
3Dというと、映像が飛び出してきて今にも触れられそうな映像をイメージするかもしれませんが、実際にはスクリーンに“奥行き”が出て没入感が楽しめるのが魅力となっています。
デジタル上映における3D映画は、2005年12月に公開されたディズニー映画『チキン・リトル』から始まり、2009年12月公開の『アバター』の大ヒットでさらなる注目が集まりました。
劇場によって多少のバラツキはありますが、3D映画は一般的に「基本料金+400円」ほどで鑑賞することができます。
3D映画の種類一覧
映画の上映形態として一括りに語られることが多い「3D映画」。
しかし実際には、3Dの上映システムによって見え方やメガネなど、さまざまな違いがあります。
- Dolby 3D
- IMAX 3D
- RealD
- XPAND
- masterimage3D
ここからは、これら5つの3D映画の種類についてくわしく解説していきます。
3D映画の種類その1:Dolby 3D
Dolby 3D(ドルビー3D)は、左右の映像のRGB(色の表現法)をずらすことで立体的な映像を楽しめる3D映画のことです。
他の上映方式と比較して、鮮やかで自然な色合いの映像が楽しめるという特徴があります。
ただし、Dolby 3Dが上映されている映画館はやや少なめ。
3D映画の種類その2:IMAX 3D
IMAX 3D(アイマックス3D)は、IMAXデジタルシアターのある映画館でのみ観られる3D映画です。
映像・音響・空間・3D・作品すべての要素にこだわった最高水準のプレミアムシアター「IMAX」の3D版と考えていただけると分かりやすいと思います。
従来の3D映画と比較して2.5倍もの鮮明さを誇っており、これまでにない臨場感が楽しめるのが魅力となっています。
IMAXⓇ3Dは、IMAXⓇデジタルシアターの真骨頂。スクリーンの被写体が実物に近いリアルな大きさで、まるでひざの上まで迫ってくるような映像感覚が味わえます。
かなり魅力的なIMAX3Dですが、デメリットとしては3D料金とは別に「IMAX追加料金」がかかるところ。
なのでIMAX3Dを見るとなると、鑑賞料金は2,800円ほどかかります…。
料金の内訳は、「一般料金:1,900円」+「IMAXⓇ追加料金:500円」+「3D鑑賞料金:400円」となっています。
3D映画の種類その3:RealD
RealD(リアルディー)は、円偏光方式を採用した3D映画です。2005年12月、ディズニー3D映画『チキン・リトル』が公開された際に導入されました。
フィルターが搭載されたメガネをかけて、左右のコマを1秒あたり144回切り替えて上映される映像を見ることで、立体的な映像が楽しめます。
フィルターメガネは使い捨てであることが多いため、鑑賞後は持ち帰ることができます。
3D映画の種類その4:XPAND
XPAMD(エクスパンド)は、既存のスクリーンをそのまま利用して3D映像を流せるのが強みの3D映画上映システムです。
コストを抑えて導入できることから、多くの劇場で導入されています。
XPANDの3Dメガネには、右目用と左目用の映像を片方ずつ見せるための液晶シャッターが搭載されており、電池で動作します。シャッターが片目ずつ閉じたり開いたりすることで、立体的な映像を楽しめるという仕組みです。
メガネに電池と液晶シャッターが搭載されているため、他の3Dメガネと比較してやや重みがあります。
そのため、人によっては、メガネをかけていると疲労感を感じてしまうかもしれません。ただし、その分どの座席に座っても立体感を得やすいというメリットがあります。
最近では、フィルターメガネが改良され軽くなったモデルも増えているようですので、気になる方はぜひ実際に劇場で付け心地をチェックしてみてくださいね。
3D映画の種類その5:masterimage3D
masterimage3D(マスターイメージ3D)は、偏光メガネをかけてシルバースクリーンに映し出された映像を観る映画のこと。
左右のコマを交互に映し出すという点においてRealDと同じですが、masterimage3Dでは偏光材を交互に配置した回転フィルタを用いているという点が異なります。
メガネは比較的安価であるため、鑑賞後持ち帰れることがほとんど。劇場によっては、専用のメガネを購入して持参することでメガネ代(100円)を節約できることもあります。
おわりに…
今回は、3D映画の種類や特徴、料金などについてご紹介しました。
一口に「3D映画」といっても、種類によって見え方やメリット・デメリット、料金などの違いがあることを分かっていただけたのではないでしょうか。
これまでは特に気にしていなかったという方も、実際に見え方やメガネのかけ心地などを気にしてみると、お気に入りの3D上映方式が見つかるかもしれません。
次回から3D映画を鑑賞する際には、ご自身に合った3D上映をして頂きながら、鑑賞時には「どの上映方式だろう?」とぜひチェックしてみてくださいね。