映画館で働くということ。〜給与と生活編〜

みやざわ支配人

普段あまり見ることの出来ない、映画館を支える社員の仕事に焦点を当てて、その仕事の内容と魅力を紹介してゆく【映画館で働くということ。】。

前回ご紹介した、映画館の楽しい仕事紹介に続いて、今回は誰もが気になってる「映画館で働く社員のお金事情」についてです。

前回の「楽しい仕事編」はこちらからご覧頂けます。

映画館で働くということ。〜楽しい仕事編〜

2020年3月29日

まずは入社直後の契約社員時代

映画館は中途採用も多く、以前もお伝えした通り「契約社員」として採用されることが多いです。(例外もあります)

この時期はボーナスがないので年収で見ると、少し見劣りします…

ただ、全体の水準自体が低いわけではないので、生活に困るということはありません。

ぼくも一人暮らしをしていましたが、人並みにご飯を食べ、時には友人と飲みに行ったり、彼女と旅行に行ったりは出来ていました。

正社員になってから

契約社員から、見事正社員登用に合格すると待遇面も少しずつ変わってきます。

体感としてすぐに変わるわけではないのですが、年間単位で見ると確実に良くなってるのがわかります。

1つずつ見ていきましょう。

固定給が少し上がる

年齢や経験にもよりますが、正社員になると固定給が少し上がります。

契約社員と正社員で、給与計算テーブルが変わるので、いわゆる「等級」みたいなものが変わります。この影響で固定給が上がります。

と言っても、ぼくの場合は数千円の違いでした…それでもベースアップは嬉しいものですよね!

明確な評価制度が現れる

先ほどの「等級」と関連する話ですが、正社員になったタイミングから明確な評価制度が出てきます。

1年間の目標などを支配人と決定して、その成果に応じて点数が付けられる制度でした。良くも悪くも、この評価制度が給与に反映されるので、みんなこの目標を意識しながら1年間仕事をします。

そして、年度末に具体的な達成度を数値化し次年度の給与が決まります。(これだけで決まるわけではないですが、これが大きな指針となります)

なので、正社員になれば頑張り次第で昇給していける制度があるということです!がんばりましょう!

ボーナスが出る

正社員になると、嬉しい嬉しいボーナスが支給されます。

ここが給与面で言うと、契約社員と一番違うところだと思います。体感としても、ボーナスのありなしはかなり大きいですね。

これは所属する会社によって違いがあると思いますが、ぼくの場合は「夏1/冬2」のボーナス支給がありました。

もちろん業績などによっても変わると思うので、あくまでも参考に!

みなし残業が含まれた固定給

これは契約社員の時も変わらないんですが、映画館の社員は「みなし残業」を含んだ固定給であることが多いです。

というのも、映画館という仕事上どうしても残業が発生しやすい環境で働いています。

特に繁忙期は気づいたら1〜2時間残業してた…なんてことがザラにありますので、ある程度は残業を想定した給与形態になっています。

ぼくの場合は「20時間」がみなし残業として含まれたと思います。なので、だいたい毎日1時間ずつ残業してピッタリくらいってことですね!

異動が始まる中堅時代

ここからは正社員の中でも「異動」を伴う中堅社員時代です。

この異動が待遇面に直接なにか作用するわけではありませんが、異動辞令が出るということはその社員に成長してほしいという会社としての期待の表れです。

スキルも経験も積んだ中堅社員は、新しい劇場に新しい風を吹き込み、その劇場をより良いものにしていくために異動辞令を受けます。

そんな異動後の待遇を見ていきましょう。

住宅手当が出る

異動すると、新しく住む自宅の手当てが支給されます。

正直、待遇面で言うとこれが一番大きいです。

もちろんエリアによって手当ての内容は違うのですが、平均すると3〜4割程度の家賃を会社が負担してくれるので生活はだいぶ変わります。

そして、その手当てを見越して引っ越しするので自分で100%負担するよりも良い家に住めます。このあたりから、「友達より良い家に住んでるなぁ…」っていう小さな優越感が出てきます。

給与自体は変わりませんが、こういった生活環境は確実に変わってきますね。

引っ越しの手当ても出る

別名「異動手当て」ですが、異動があると引っ越しに対する手当てが出ます。

当然、引っ越しをするってなると休日に荷物をまとめたりしないといけないわけですから大変です。

異動の前後は、ある程度シフトで調整してくれるものですが、休日が増えたりすることはないので、かなりバタバタします。

こういった部分に対する手当てだと理解してますが、だいたいみんなこの手当てで新しい家具とかを買ってましたね。

額でいうと、新居のリビングの家具をある程度買い換えられるくらいの手当てだったと記憶してます。

ただし、いつまで経ってもシフト勤務は変わらない

この辺までくると、仕事にも慣れて、ある程度良い生活が出来ています。

「良い家に住んで、安定したお給料で良いなぁー」って思う方がいるかもしれませんが、どれだけ昇給して役職が上がろうと、ここは映画館です。

土日は基本仕事で、早番・遅番のシフト勤務。一般的企業の方と比べて休日も少ないので、友達と予定が合わないことも多いですね…

こればっかりは、いくら生活環境が変わっても変わらないということは覚えておきましょう。

最後に

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

【映画館で働くということ。】今回は「給与と生活編」をお届けしました。

映画館で働きたいと考えている人で、どれくらいのお給料がもらえるか気になってた方には具体的なイメージが出来たんじゃないかなと思います。

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わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。