なんでこんな近くに…?ガラガラの上映回で近くの席が埋まってる理由と対処法。

みやざわ支配人

上映作品や時間帯によっては、お客様が全然入っていないガラガラの上映回というものが存在します。

もしかしたら、みなさんも貸切状態に近い状態で映画を観た。という記憶があるかもしれません。

そんな貸切に近いガラガラな上映回で、「なんでこんな近くに他の人が座ってるんだろう…」と少し不快に感じた経験がある方はいませんか?

ガラガラな上映回なら、他のお客様とは出来るだけ距離を取ってゆっくりと映画に集中したいものですよね。

しかし、いくつかの条件が重なった場合、ガラガラな上映回でも他のお客様と座席が近くなってしまうことがあります。

今日は、その近くの座席が埋まってしまう理由と、そうなった時の対処法を簡単にご紹介したいと思います。

「映画はゆとりを持って観たい!」という方は、ぜひ最後まで読んでいってください。

まず初めに。

参考の座席表

具体的な理由をご紹介していく前に、まずはこちらの座席表をご覧ください。

この座席表のうち、グレーになっている部分が既に販売されている座席だとします。(現在のコロナの影響などは加味しないものとします)

観に行こうと思っている映画の空席状況が、このような感じだった場合、みなさんならどこの座席を購入しますか?

まずは、その答えをなんとなくイメージした状態で、具体的な理由のご紹介へと進みたいと思います。

近い座席が埋まってしまう理由

みなさんがそれぞれどの座席を購入されるか、なんとなくイメージして頂いたところで、ここからは具体的に近い座席が埋まってしまう理由をご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、あくまでもいくつかの条件が重なった時に起こることであり、2021年の現在の販売システムでは概ね改善されてきているので、あくまで参考程度にご覧頂けると幸いです。

理由1.こだわりの強い人が自分で指定している。

今の販売システムで、近くの座席が埋まってしまう理由として最も確率が高いのがこれです。

先ほどの座席表で、自分がどこの座席を買うか…というのをイメージして頂いたと思うのですが、この時に「絶対にここで観たい!」と強いこだわりがある人がいます。

その人は、既にその近くの座席が販売されてても、その近くの座席を購入する傾向があります。

これは正直どうしようもないことなのですが、この場合”ガラガラなのに近くの座席が埋まっている”という事態になります。

理由2.勘違いで購入している

次も意外と多い理由なんですが、先ほどの座席表でグレーの部分が既に販売されている座席と知らずに購入しているパターンです。

ネット購入や、自動発券機でのチケットの購入に不慣れな方に多く見られるパターンで、最悪の場合すぐ隣の席を購入されることもあります。

これを”最悪”と表現するのは良くないことかもしれませんが、正直だいたいのお客様は「自分の隣の席は空いていた方が良い」と思っているので、あえて最悪と表現しました。

いずれにしても、こういった「既に販売されている座席を認識出来ていない人」が近くの座席を購入している場合があります。

理由3.ほぼ同じタイミングで購入している

次はシステム的な話なんですが、大抵の方は空席状況を確認した上で、その状況を考慮して自分の好きな席を選びます。

この”空席状況”を確認するという部分について、複数のユーザーが同時にアクセスして近い座席を購入した場合、双方の購入状況をさすがにリアルタイムには確認できません。

こうなった時に、お互いが近い座席を購入していることをわからないまま購入完了してしまうので、結果として近い座席が埋まってる。という結果になります。

ただ、現在はシステムも進化しているので、購入が完了されたら数秒で空席状況には反映されます。

なので、本当に数十秒以内の差で同時にアクセス・購入していない限りは起こらないものと思っていて大丈夫です。

理由4.座席指定ができない状態で購入している

最後は、少し前のシステムのお話しです。

今は、大半のシステムで座席指定をしたうえでチケットの購入が可能になっていますが、少し前までは会員ステータスなどによって「座席指定不可のネット購入」というものがありました。

今となっては、なかなか意味不明なシステムなのですが、会員と非会員での差別化などを理由にそういう時期があったんです…。

この場合、ネットでチケットを購入すると、システムが自動で座席を選択してチケットを購入することになり、ユーザーが任意で座席を選べませんでした。

このシステムが自動に取る座席は、一応真ん中から順に空いている座席を機械的に選ぶため、既に販売されている座席の近くを取ってしまうことが多くありました。

今はあまりこういうシステムを見かけないので大丈夫だとは思いますが、こういうパターンもあるということをご紹介しました。

近い座席が埋まってしまっている時の対処法

近い座席が埋まってしまう理由をご紹介したところで、続いては実際に映画館に行って「こんなガラガラなのに、なんでこんな近くで…」と感じた時の対処法をご紹介します。

前述の理由で、近くの座席が埋まってしまう事があるので、それをご理解頂いたうえで、次にご紹介する対処法で対応して頂ければ幸いです。

間違っても、お客様同士で座席を移動する。ということはないようにして下さい。

対処法1.スタッフに言って座席変更する

これが全てです。

むしろ、対処法という対処法は他にありません。前述の通り、様々な理由で近くの座席が埋まってしまうことはあります。

これは例えば新幹線とかと同じ理屈なので、そうなってしまった時は「仕方ない…」と腹を括ってもらうことが一番ですが、どうしても…という場合は劇場スタッフに一声掛けて座席を変更してもらいましょう。

大抵の場合、ガラガラの上映回であれば他の空いている座席への変更を受け付けしてくれるはずです。

ただし、一度シアターを出てチケット窓口で正規の手続きを踏む必要があるので、その点だけはあらかじめご了承ください。

対処法2.開始時刻の寸前にチケット窓口で購入する

これは、その上映回がガラガラである事が前提になるのですが、映画の開始時間寸前にチケット窓口で直接チケットを購入することで回避できます。

というのも、チケット窓口ではリアルタイムでネットの購入情報も把握できているため、前述のようなラグなく”空席状況”を確認することが出来ます。

そこで、「なるべく近くに人がいない席が良いんだけど…」と相談すれば、空いているお席を案内してくれるはずです。

一方で、開始直前にチケットを買うということは、それだけ良い席が埋まってしまう可能性も高い。ということを理解しておきましょう。

対処法3.通路側の座席を購入する

最後の対処法はこれです。

通路側、もしくは通路挟んで壁側にある座席というのは、意図的に選択しないと購入できない座席なので、近くの座席が埋まってしまうという可能性が低いです。

さらに、通路を挟んで壁側の座席は2席とかになっている場合が多いので、そもそも”隣の席”というのが存在しな場合もあります。

この対処法は、映画を観る座席にこだわりがある人(中央で観たい人)にはおすすめ出来ませんが、あくまで対処法の1つとしてご紹介させて頂きました。

まとめ

ガラガラの上映回で、近くの座席が埋まってしまう理由とその対処法について、裏側の仕組みも含めてご紹介しました。

映画館によく行かれる方であれば、1度はご経験があると思いますが、システムのアップデートとともにその確率も低くなってきています。

多くの方が「せっかくお金を払って映画を観に行くんだから、一番良い座席で観たい!」と思っているはずなので、真ん中の見やすい座席の付近はどうしても近くが埋まりやすくなります。

今はコロナの影響で1席空けての販売が主流になっていることもあり、あまり見かけませんが、もしそういった状況に遭遇した場合は対処法を参考に、満足できる環境で映画をご覧頂ければと思います。




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わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。