映画のチケットを紛失してしまった君へ。正しい対応教えます!

みやざわ支配人

あなたは映画のチケットを失くしてしまった経験ありますか?

劇場で勤務をしていると、1週間に2~3回は「チケットを失くしてしまった…」という問い合わせがあります。どんな状況であれ、映画館側としてはチケットをお持ちでない方をシアター内へ入場させる事は出来ません。当然ですね。

ただ、そんなマニュアル通りの対応だけをしていたらお客さんが離れてしまうので、映画館側も最善を尽くしてくれます。即刻「再度購入してください」と案内する劇場は少ないでしょう。

もちろん、全てを疑っているわけではありませんが、不正行為を防ぐ為にも”チケットの購入確認”をさせて頂く事が前提になるので、チケットを紛失してしまった時でもスムーズに映画を鑑賞するために、正しい対応方法をご紹介します。

お急ぎの方へ
今まさにチケットを紛失して困っている方は、以下の目次から「●●●場合。の対応」と書かれた該当の紛失パターンへ飛び、購入確認に必要な情報を思い出したうえで劇場スタッフにすぐ申し出てください。

まずは、紛失パターンを確認。

 

まず最初に確認してもらいたい事は、紛失したチケットが次のどのパターンに当たるかです。ここが対応の大きな分かれ道になります。

  1. チケットを複数枚購入して、そのうち1枚以上が手元にある場合
  2. チケットを1枚だけ購入して、その1枚を失くした場合。
  3. チケットを複数枚購入して、すべて失くした場合。

このパターンによって、購入確認に必要な情報が若干変わってきます。

1と3にある”複数枚購入”という部分に、ちょっとだけ補足しておきます。これは「複数枚同時に同じレジで発券したチケット」という意味です。同じタイミングでも、別々のレジで精算していたり、同じレジでも順番に並んで買っていたりする場合は”複数枚購入”にはなりませんので、ご注意ください。

どのパターンかわかったら、劇場スタッフへ。

 

これらのパターンのどれに当てはまるかを確認出来たら、それぞれの購入確認に必要な項目を思い出して、劇場スタッフに申し出てください。

イレギュラー対応なので、チケット紛失時の対応は必ずスタッフの対応になります。もっと細かく言うと、権限的にはMgr.クラス以上の社員権限が必要になり、お電話やネットだけでは完結しない手続きになるので、あらかじめご理解ください。

お申し出頂き、購入確認が取れればシアター内に入場出来るよう代替のチケットを用意させて頂きますので、そのチケットを使ってシアター内に入って頂く事になります。

なお、購入確認はすぐには出来ません。お聞きした情報を元に、過去の発券情報を遡り調べて、やっと確認が出来るかどうかです。代替のチケットを用意するまでに時間が掛かるので、失くした事がわかった時点で、お早めにお申し出ください。間違っても上映時間のギリギリで来られることのないように…。

複数枚購入して、1枚以上が手元に残っている場合。の対応

それでは、ケースに応じた正しい対応方法を見て行きましょう。

まずは、最も確認が取りやすい「チケットを複数枚購入して、そのうち1枚以上が手元にある場合」についてです。この場合は、以下の項目を思い出してスタッフに申し出てください。

  • 日付と上映回
  • 券種
  • 手元にあるチケットとの位置関係

日付と上映回

これはシンプルに「●月●日」の「▲▲:▲▲~」から上映の「◆◆◆(作品タイトル)」だったか。という事を思い出してください。さほど難しい事はないはずです。

券種

これはチケットの種類です。

一般料金(¥1,800)で買ったのか、学生だったのか、シニアだったのか。はたまたメンズデイ、レディスデイ、レイトショーなどのスペシャルプライスだったのか。という事です。

ちなみに、前売券での発券や、ポイントで引き換えられる無料券なども、この券種に当たるので、どのようにそのチケットを手に入れたのかを思い出してください。

手元にあるチケットとの位置関係

これがある事で、劇場側としては格段に購入確認を取りやすくなります。非常にありがたい情報です。

例えば、手元にあるチケットの席が「M-10」だったとします。この時、失くしたチケットが隣の「M-9」だったのか、前の列の「L-10」だったのか。手元にあるチケットとの位置関係を伝えてください。

1枚だけ購入して、その1枚を失くした場合。の対応

次は「チケットを1枚だけ購入して、その1枚を失くしてしまった場合」の対応です。

ここからは手元に何もないパターンになるので、購入確認のために必要な情報が少し多くなります。楽しみにしていた映画を観るためにも、なるべく詳細に思い出す努力をしましょう!

購入確認に必要な項目は以下です。

  • 日付と上映回
  • 券種
  • どの辺りの座席だったか
  • どこのレジで、いつ頃発券したか

日付と上映回

これは前述と同様に、「●月●日」の「▲▲:▲▲~」から上映の「◆◆◆(作品タイトル)」だったか。という事を思い出してください。

券種

これも同じです。

一般料金(¥1,800)で買ったのか、学生だったのか、シニアだったのか。スペシャルプライス(メンズデイ、レディスデイ、レイトショーなど)だったのか。前売券や無料券だったのか。を思い出してください。

どの辺りの座席だったか

明確に、自分の取った座席番号がわかれば早いですが、なかなか座席番号までは覚えていないでしょう。

覚えている限りの情報をスタッフに伝えてください。「だいたい何列目だったか…」「通路側なのか、真ん中なのか…」「一番後ろだった…」など、座席の情報を1つでも多く思い出してください。

どこのレジで、いつ頃発券したか

これも明確な記憶があれば、それを伝えてください。購入の当日に失くした場合は覚えている事も多いでしょう。

購入確認をするためには、少なくとも「●月●日」の「▲▲時頃」に「何番目のレジで購入した」という情報は必要です。これを覚えていない場合は、ちょっと厳しいかもですね。

ちなみに、”どこのレジで”という言い方をしていますが、この「レジ」というのは無人発券機も含んでいます。

最近では、チケットカウンターでスタッフからチケットを買うという事が少なくなりつつあります。タッチパネル操作で買う事や、ネット予約して劇場で発券だけ。という場合も多いと思うので、この項目は言い換えれば「どの発券機から、いつ発券したチケットか」という事になります。

複数枚購入して、すべてを失くした場合。の対応

最後に、「チケットを複数枚購入して、そのチケットすべてを失くしてしまった場合」についてです。

手元に何もないパターンとしては前項と似ていますが、複数枚購入の場合はその複数枚を確認する必要があるので、1つずつ思い出す必要があります。

購入確認には、以下が必要です。

  • 日付と上映回
  • 何枚同時に購入したか
  • それぞれの券種
  • どの辺りの座席だったか
  • どこのレジで、いつ頃発券したか

日付と上映回

これは今までと同じく、どんな場合にも必要な情報です。「●月●日」の「▲▲:▲▲~」から上映の「◆◆◆(作品タイトル)」だったか。という事を思い出してください。

何枚同時に購入したか

これは、そのまま。同時に購入したチケットが合計何枚だったのか。

カップルで2枚だったのか、友人と合わせて3枚なのか、家族で4枚なのか…一緒に買ったチケットの枚数を思い出してください。

それぞれの券種

複数枚購入したチケットの、それぞれの券種を思い出してくだだい。

一般料金(¥1,800)で買ったのか、学生だったのか、シニアだったのか。スペシャルプライス(メンズデイ、レディスデイ、レイトショーなど)だったのか。前売券や無料券だったのか。という事を踏まえて、例えば「一般が1枚、シニアが2枚」のように、それぞれの券種を記憶の限り伝えてください。

どの辺りの座席だったか

これは前述同様、「だいたい何列目だったか…」「通路側なのか、真ん中なのか…」「一番後ろだった…」など、座席の情報を1つでも多く思い出してください。

複数枚同時購入の場合は、その枚数分の席を並んで取るはずなので「どの辺りに、どういう並びで席を取ったか」を伝えてください。

どこのレジで、いつ頃発券したか

これも前述同様の項目です。

「●月●日」の「▲▲時頃」に「何番目のレジで購入した」という事を思い出してください。

2度目になりますが、この「レジ」というのは無人発券機も含んでいます。チケットカウンターで購入した場合は、チケットカウンターの何番目のレジだったか。無人発券機の場合は、それの何番目でチケットを取り出したのか。という事を思い出してください。

最後に

 

これらが、映画のチケットを紛失した際の正しい対応です。紛失したチケットのパターンによって対応が異なるので、事前に確認しておきましょう。

ただ、この対応はあくまでもイレギュラー。「チケットを失くしても大丈夫なんだぁー」と軽い気持ちにはならないで頂きたいです。

チケットは金券です。不正行為をしようとする人もいます。仮に購入確認が取れて入場できたとしても、手元の代替チケットに領収証としての効果はありません。もし、鑑賞した映画に「映画のチケット半券を貼って応募しよう!」的なキャンペーンがあっても、この代替チケットでは応募出来ません…

他にも色々と本チケットとの違いはあるので、購入したチケットは映画鑑賞後まで大切に保管しましょう。




気になることは、
みやざわ支配人に
直接聞いてみよう!

「映画館の気になるアレコレ」「映画鑑賞前のトラブル」など、
気になる事はwith Theaterの支配人に直接聞いてみよう!
TwitterかLINEで、みなさんからの質問を受け付けています。

わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。