映画館で見かけるポスターや宣材の呼び方は?種類ごとにご紹介。

みやざわ支配人

映画館で見かける大きなポスターや、段ボールで造られた大きな宣材。

普段何となく目にしているものですが、これらの呼び方を知っているという人は意外と少ないかもしれません。

今回は、映画館で見かける各種ポスターや宣材、チラシなどの種類と呼び方をそれぞれご紹介します。

映画館にはポスターや宣材がたくさん!

公開前の作品のポスターや宣材がズラーッと並ぶ映画館のロビーやホワイエは、映画ファンにとってたまらない空間のひとつ。

「こんな映画やるんだ!」「この映画おもしろそう!」などとチェックしながら映画の上映時刻まで時間を潰したり、公開前の作品のチラシをもらいに劇場に足を運んだり、楽しみ方は人それぞれでしょう。

一口に「ポスター」や「宣材」と言っても、オリジナルポスターやティーザーチラシ、スタンディ、バナーなど、映画館にはさまざまな種類のポスターや宣材があるんです。

ここでは映画館のポスターや宣材の呼び方をご紹介していますので、ぜひこれを機に名称を覚えてみてくださいね。

映画館でディスプレイされているポスターの呼び方

映画館内外にディスプレイされている大きな映画のポスターは、「オリジナルポスター」と呼ばれます。

オリジナルポスターは、映画の公開に先立って映画の配給会社やスタジオが宣伝用に各劇場に配布しているものです。

映画館での宣伝用に使用用途が限られているため、基本的にオリジナルポスターは非売品です。

映画館の売店やネットショップなどで販売されている映画ポスターの多くは、オリジナルポスターを販売用にリプリント(サイズを変えて印刷)したもの、または柄や規格がまったく異なるものとなっています。

これら販売用の映画ポスターと区別するためにも、映画館内外の大きなポスターは「オリジナルポスター」と呼ばれています。

映画館でもらえるチラシの呼び方

では、映画館に置いてあるチラシは何と呼ぶのでしょうか?

映画の宣伝情報が載ったチラシは、総称して「チラシ」や「フライヤー」などと呼ばれます。

ただし、チラシ(フライヤー)は用途や載っている情報によって呼び方がすこし異なるので、それぞれご紹介していきます。

ティーザーチラシ

「〇月〇日公開決定!」といったように、情報が少なく特報的に出すチラシのことを「ティーザーチラシ」と呼びます。

ディーザーチラシは、公開が決定した段階で出される早刷りのチラシなので、実際の写真などは載っておらず、文字情報だけなどとにかくシンプルなのが特徴です。

ちなみに、ティーザー(teaser)とは、商品の一部だけを限定的に公開する広告タイプのことで、英語では映画の予告編動画のことを“teaser”と言います。

作品によっては、ティーザーチラシが出ないこともあります。

本チラシ

上で紹介したティーザーチラシの後に出される、映画の内容がしっかり載ったチラシのことを「本チラシ」と呼びます。

本チラシには、劇中の写真やあらすじ、公開日などしっかりとした内容が記載されています。

皆さんが「映画館のチラシ」と聞いてイメージするのは、どちらかというと本チラシの方だと思います。

基本的に、本チラシは公開日の3ヶ月ほど前から最長で公開日前日まで映画館に置かれています。

つまり、映画館で観た作品の本チラシをもらって帰ることはできないのでご注意ください。

本チラシを入手したい作品がある場合は、必ず公開日より前に映画館に足を運びましょう。

ダンボール製の大きな宣材の呼び方

映画館のロビーなどに置かれている、ダンボール製の大きな宣材のことを「スタンディ」と呼びます。

顔抜き看板のようになっていたり、記念撮影用に設置されていたりすることが多いですね。

これらのスタンディは、映画館スタッフが劇場で組み立てて造っています。

シンプルな作りに見えますが、組み立てるのに意外と時間がかかっているので、見かけた際は優しく扱ってあげてくださいね。

ロビーの壁に掛かっている大きな垂れ幕の呼び方

映画館のロビーの壁やコンセッション上のスペースにかかっている大きな垂れ幕は、「バナー」と呼ばれます。

特大サイズのものが多く目立つので、ロビーで上映時刻まで時間を潰していると必ず目に入ってきます。

自分が好きな俳優が出ている作品やお目当ての作品の特大バナーが掲載されていると、つい嬉しくなってしまいますね。

映画館のポスター・宣材に関するよくある質問

続いて、映画館のポスターや宣材に関するよくある質問とその答えをご紹介していきます。

Q.ポスターや宣材は写真を撮っていいの?

A.基本的にはOK。ただし、写真の使用用途にはご注意ください。

顔抜き看板や記念撮影用のスタンディに関しては、自由に写真を撮って問題ありません。

ただし、映画のオリジナルポスターに関しては、写真に撮ったものを印刷して販売したりポスターそのものを見せるためにSNSにアップしたりするのはNGです。

Q.映画館のポスターを携帯で撮影したら従業員に注意されました。なぜいけないのでしょうか?

A.顔抜き看板など記念撮影用に設置されている物以外、映画館の内外に掲示されているポスターやチラシなどは映画の告知の為の著作物です。それを無断で撮影することは「複製」に当たりますので法律で禁止されています。

引用:全興連 よくある質問

ポスターや宣材の写真撮影について心配であれば、映画館のスタッフに一言相談してみるのが確実です。

「これって写真に撮っていいのかな?」と悩んだ際は、ぜひ映画館スタッフに尋ねてみてくださいね。

Q.ポスターや宣材はもらえるの?

A.映画館のポスターや宣材はもらえません。

映画館のオリジナルポスターやスタンディ、バナーといった宣材はすべて、映画の宣伝用に配給会社が作成し、劇場側が適切な管理のもと掲載を行っています。

そのため、特定のお客さんに譲渡したり販売したりすることはできません。

ただし、ティーザーチラシや本チラシに関しては、無料でもらうことができますよ。

もし気に入ったチラシがあったら、映画館に足を運んだ記念に持ち帰りましょう。

おわりに…

今回は、意外と知らない映画館のポスターや宣材の種類と呼び方についてご紹介しました。

映画館に足を運んだ際には、「新たなティーザーチラシが出ていないか」「お目当ての作品のスタンディやバナーはあるか」などもチェックしてみると楽しみの幅が広がりそうですね。




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わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。