公開初日に「パシフィック・リム」観てきました。帰りの俺のスクーターはそりゃもうイェーガーの様だった話。

「ヘルボーイ」、「ブレイド2」、「ホビット」シリーズの脚本(もう降板した)を手掛けた日本の特撮やロボアニメ大好きギレルモ・デル・トロ少年の趣味が詰りに詰った本作。

幼い頃、平成「ゴジラ」や「勇者特急マイトガイン」等を見て少年心というものを存分に育んできたはずである僕にとって“巨大ロボvs怪獣”なんて垂涎モノで私生活がどんだけバタバタしてようが山から火が吹こうが目の色変えて観に行っちゃう訳ですよ。この映画はもうそりゃ言いだしたらキリが無いほど物理的におかしいとことか、いくらなんでも無茶がある設定とかゴロゴロしておりますが、そんなもの勢いで吹き飛ばしてしまう。道端に落ちてる虫の糞が如く気にも留めない勢いで太平洋沖深海6000mまで急潜水していく。

いいんだよデカ物は二足歩行では自重を支えられないとか停電中にジプシー・デンジャーが他の機器の頼り無しにどうやって発進したのかとか。「天元突破グレンラガン」を観てみなはれ。最後にぁ銀河の投げ合いで戦ってるんだから。ええねんええねん。と言うか基本こういう現実離れした映画を観る時は前提としてそういう意識を取り払っちゃわないといけない。「空想科学読本」なんて思春期に読むんじゃなかったよ本当。

ロボットは少年の夢

それはそうと、本当に熱くなり少年心が沸点突破する映画でした。甲殻類や霊長類など様々な動物を原型として生み出された怪獣はゴジラシリーズに出てくる怪獣たちを思い起こさせる。ゴッドジラとかいうでかいトカゲの話はしていない。酸吐いて跳びまわる怪獣オタチなんて翼開いた瞬間ラドンを彷彿させる。ジプシー・デンジャーから出てくる冷却ガスで怪獣の尻尾を凍らせるのは「ゴジラvsデストロイア」か。敵怪獣が幼体生むシーンなんて、デストロイアやラドンみたいで一気に人類側の絶望感が膨れ上がる。こいつら増えるんかいと。

燃えアニメ的演出も忘れず入っていて、主人公が立ち直るのがちと早い気がしたけど、片手片足やられて絶望的状況の中、なお敵に向かっていくシーンなんて、俺が「天元突破グレンラガン」や「トップをねらえ!」で覚えた燃えシーンの記憶を呼び起こしてくれる。ガッツポーズしようと思ったけど劇場ではお静かに。トドメの武器がソードってのもわかってらっしゃる。

日本文化も捉えている

日本の熱い熱いアニメーションの脂身と特撮怪獣達の舌触りをバランス良く混ぜているこの映画は、日本の文化を客観的に見ることでできたシロモノで、同じものを同じ文化圏の日本人が作ろうとしたってきっとできないんだろうなとぼかぁ考えてる訳ですよ。どっかしら可笑しな方向に向いていきそうな気がする。自分の国の漫画すらうまい事映画化できない島ですもん。
その点に関しちゃラストシーンで菊池凛子とローリーにキスさせなかったあたりは称賛に値する。ハグなんだよハグ。極度の緊張状態から解き放たれた人間に必要とされるのは舌の絡み合う濃厚なキッスじゃなくて熱い抱擁なんですよ。

タランティーノ然り、何かに対するとんでもない愛情を映画でこうも巧く表現しているのは希有ですわ。戦いの幕引きは絶妙なパワーバランスで話題をかっさらった「アベンジャーズ」と既視感を覚える。ギレルモ先生はいいとこを存分に抽出するのがお上手ですね。愛情もテーマもエログロもない中途半端な作品は怪獣に踏みつぶされればいいのに。






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PROFILEわたしが書きました。

いとうMgr.

某大手シネコンにて、アルバイトスタッフとして4年間勤務して、喜びも悲しみも味わった男性。
映写技師からポップコーンの販売まで、4年間勤めてみればアルバイトのほとんどをこなせるようになっていた。好きな映画はエドガー・ライト作品。大手シネコンではエドガー・ライト作品は中々上映されず、当時は憤りを抱いていた。