映画館の割引サービスといえば、毎週水曜日の「レディースデイ」を思い浮かべる方は少なくないでしょう。
昔から多くの映画館で実施されているレディースデイですが、実は昨今「廃止」の動きが広まっています。
「え?もう水曜日にお得に映画を観られないの?」と思うかもしれませんがご安心を。レディースデイの代わりに「誰もが」お得に映画を楽しめる新たな割引サービスが続々登場しています。
今回は、映画館で次々とレディースデイが廃止されている背景や各映画館の状況、新割引サービスなどについてご紹介します。
そもそも「レディースデイ」とは?
そもそも「レディースデイ」とは、女性のみが割引を受けられるサービスデイのこと。
通常料金1900円のところ、レディースデイ(主に毎週水曜日)は女性なら誰でも1,200円で映画を観ることができるというサービス内容となっています。
レディースデイは、1980〜90年代から存在する映画館の定番割引サービスの一つですが、はじまった理由については諸説あります。
「昔は映画館に女性客が少なかったから」とか「女性の方が価格変化への反応が大きいから」、「女性の口コミは影響力が大きいから」などさまざまです。
ちなみに、レディースデイと比べるとかなりマイナーですが、中には男性のみに割引が適用される「メンズデイ」を実施している映画館もあります。
レディースデイが廃止されている背景
女性にとってレディースデイはありがたい割引サービスですが、なぜ昨今では「廃止」の動きが広まっているのでしょうか?
その背景としては、
- ジェンダーレスへの取り組みの一環として
- 男性差別をなくし、ジェンダーの平等を達成するため
- 割引対象を男女ともに広げた方が、売上アップが見込めるため
- 平日により多くのお客さんに映画館を利用してもらうため
など、さまざまな見解が上がっています。というのも、映画館側がレディースデイ廃止に至った経緯や理由を公表することは稀なため、背景をひとことでまとめるのは容易ではありません。
ちなみに、レディースデイの廃止にともなって「夫婦50割引」も終了としている映画館が少なくありません。
こちらも、ただただ割引サービスを廃止するのではなく、男女を問わずどちらかが50歳以上のペアに適用される「ペア50割引」や、性別・年齢を問わずペアに適用される「ペア割引」などとして生まれ変わっています。
各映画館のレディースデイについて
続いて、実際に各映画館のレディースデイがどうなっているのか紹介していきます。
1.TOHOシネマズ
TOHOシネマズは、2021年7月7日(水)をもって「レディースデイ」を終了。
レディースデイに代わって、2021年7月14日(水)から「TOHOウェンズデイ」が導入されています。
これにより、TOHOシネマズでは毎週水曜日、女性だけでなく「誰でも」お得に映画を見られるようになりました。
通常料金1,900円のところ、水曜日は誰でもサービス料金の1,200円と割引対象が広がったイメージですね。
ただレディースデイが廃止されただけはなく、誰もがお得に映画を見られるサービスデイ(水曜日)が誕生したのは嬉しいニュースではないでしょうか。
2.MOVIX
MOVIXでは2021年12月3日(金)から、レディースデイに代わって『水曜サービスデイ』として、どなたでも1,200円で映画鑑賞が出来るようになります。
MOVIXはシネコンの中でもスペシャルプライスのラインナップが多いイメージがありましたが、少し遅れて12月からの変更となります。
この変更に伴い、いくつか既存のスペシャルプライスが終了するようなので、いつも行っている映画館がMOVIXという方はお気をつけください。
3.シネマサンシャイン
シネマサンシャインでも、レディースデイは2021年6月末で終了しています。
これに伴い、全国14サイトで新たな割引サービスを導入。その内容は、これまで毎月15日に実施されていた「シネマサンシャインデイ」を毎週水曜日に変更するというもの。
毎週水曜日は、すべてのお客さんが1,200円の割引価格で映画を鑑賞することができます。
ちなみに、夫婦のどちらかが50歳以上だと適用されていた「夫婦50割引」も、性別を問わない「ペア50割引」へと変更となっています。
4.109シネマズ
続いて、109シネマズもレディースデイに代わる新割引サービスを導入しているシネコンの一つです。
これまで実施していたレディースデイとメンズデイをともに廃止し、2021年10月1日より、毎週水曜日を「みんながお得な109シネマズデイ」としています。
さらに、「夫婦50割引」に関しては、性別・年齢を問わずに2人で2,800円になる「ペアマンデイ」という新割引サービスも導入。
これまでと比較して、割引対象の幅が広がったことで、誰もが映画をお得に楽しめる日が増えました。
5.その他シネコン
その他シネコンでも、一般的に「レディースデイ廃止」の動きが進んでいます。
今もなおレディースデイを実施しているシネコンも多く存在しますが、割引の対象を男女ともに広げるという流れは、今後さらに拡大していくと考えられます。
各シネコンの割引サービスの最新情報については、公式ホームページよりご確認ください。
レディースデイ廃止に対する世間の声
では、レディースデイが廃止されはじめていることについて、皆さんはどう思っているのでしょうか?
ここでは、Twitterで見かけた皆さんの声をまとめました。
賛成派の声
レディースデイの廃止について、ジェンダーレスや平等などの観点から、賛成の声が多く見られます。
来週からTOHOレディースデイ廃止!
全員がお得なTOHOウェンズデイに❤️
みんながお得なのは良いですね❤️ pic.twitter.com/zzIToAkRuI— ゆあ (@Yua17688791) July 6, 2021
レディースデイ廃止して平日の人気ない日を誰でも安くしたらいいのになあと思ってたのでこれはとても嬉しい👏🏻👏🏻 https://t.co/cHAETHsxLz
— まぶね│MAYBE HOLY (@mabune_mh) May 20, 2021
映画はレディースデイで見ること多いけど、TOHOのレディースデイ廃止は良いと思う。映画が性別で割引される、されないが決まるのっておかしな話だし、平日休みのカップルもかわいそう。
— koko (@koko_ayk) August 4, 2021
カップルや友だち同士で映画を観に行って、皆が割引を受けられることをうれしく思っている方が多いようです。
反対派の声
一方、レディースデイの廃止について、反対の声はほとんど見つかりませんでした。
「レディースデイが終了した」という側面だけ切り取れば、反対の声が多そうな気がしますが、実際のところは、割引対象が広まったという割引サービス改定であるため、反対の声は極めて少ないようです。
おわりに…
今回は、映画館からレディースデイが姿を消している件について、その背景や各映画館の最新割引サービス情報をお伝えしました。
「レディースデイの廃止」というと聞こえが悪いですが、実際にはサービスデイがなくなった訳ではなく、男女ともに「誰でも」お得に映画を観られるようになっています。
ここで紹介した主なシネコンであっても、劇場によって対応が違う場合がありますのでお気をつけください。
また、今の時点では「レディースデイ」となっていて割引対象が“女性のみ”の映画館も存在しますので、行かれるご予定の映画館が展開しているスペシャルプライスを事前にご確認ください。
これを機に水曜日は、お一人様やカップル、夫婦、友だちペア・グループでぜひ映画をお得に楽しんでくださいね。