【この扉の先は何処へ…?】映画館でよく見かける扉の先をこっそり公開。

みやざわ支配人

みなさんは、映画館で入場を待っている時やチケットをもぎってシアターに向かう途中などで、どこに繋がっているかわからない扉を見かけたことはありませんか?

内装に合わせて、扉の色こそ変えてあるものの、意外と目立っていると思われる映画館の扉。

映画館の裏側を知り尽くした私たちが、今日はそんな扉の先をこっそり公開しちゃいます。

まえがき

これから(こっそり)公開する、扉の先にはとても大切な情報も含まれます。

基本的には施錠されていますが、間違っても興味本位で開けてしまうことのないようにしてください。

間違っても開けてしまうと、上映中の映画が止まってしまったり、軽犯罪になってしまう可能性があったり、とにかく良くないことが起こり得ます。

開けちゃうかも…と少しでも不安に思う方は、ここで離脱して次のような当メディアの人気記事をご覧くださいね。

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シアター内の非常口

まずは、誰しも必ず見たことのあるシアター内の非常口です。

スクリーンの両端、もしくはどちらか一方、またはシアター後方などにあることが多いこの非常口。

もちろん、緊急時の避難に使用するための扉ですが、間違ってここが空いてしまうと劇場によってはセンサーが働き、全ての上映がストップしてしまうような非常に危険な扉です。

取り扱いには十分注意してください…

直接外の非常階段に繋がっている

劇場の構造にもよりますが、この非常扉が直接建物の外に繋がっていることが多いです。

そこを出た先が非常階段で、その階段を使って地上に避難するような仕組みです。

構造によっては、バックヤードのような廊下を挟んで非常階段みたいなパターンもありますが、いずれにしても非常口なので外に繋がっています。

映写室に繋がっていることもある

シアター後方に非常口がある場合、その先が映写室ということもあります。

映画館の座席は後ろに行けば行くほど、階段を登るように高くなっていると思います。

映画館の構造上、後ろの座席のさらに後ろは映写室です。大きなシアターだと非常時に下まで降りて避難するよりも、映写室に入ってから避難した方が近い場合があるので、そういう際に使用する用ですね。

ホワイエ通路にある扉

次は、ホワイエの通路に点々とある扉を見ていきます。

ちなみに、ホワイエとは「チケットをもぎって入場し、シアターに入るまでの廊下部分のこと」です。

この言葉を知らなかった方は、こちらの記事で映画館の専門用語を解説していますので、合わせてお読みください。

どれくらい知っていますか?映画館の専門用語。

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宣材の保管庫

このホワイエ通路にある扉は1つということはなく、おそらく3〜4つくらい存在するはずです。

そのうち1つは、ほぼ間違いなく「宣材の保管庫」として使用されています。

宣材とは「宣伝材料」の略で、各種チラシやポスター、バナーやスタンディなどが保管されています。

フロアのスタッフが少なくなったら補充をしたり、夜にポスターを貼り替えたりする時に使われます。

その他の備品保管場所

当然といえば当然なのですが、映画館で使用する各種備品の保管庫として使われている場所もあります。

その中でも特にスペースを必要とする「3Dメガネ」は、こういった扉の中に保管されています。

他にも、座席シートの替えやスタッフが使う管理表など、様々なものが雑多に保管される空間です。

清掃用具の保管場所

これはも当然必要な空間になりますが、ホウキやチリトリなどの各種清掃用具は他の物とは別の空間に保管することが多いです。

というのも、特にフロアスタッフは1日に何十回とシアターの清掃に定期的に入るので、1つ使用頻度が高く使いやすい場所を作っておきたいのです。

また、宣材などと一緒に保管しておいて、そっちが汚れたりしてしまっては大変なので、清掃用具は別で保管しています。

ロビーにある扉たち

ホワイエ側の先にある扉たちを先に見てきましたが、入場を待つロビー側にも扉がいくつかあります。

イメージですが、こちら側には比較的普通の扉が多く、その扉が繋がっている先もそれほど複雑なものではありません。

たいていがバックヤード

ロビー側にある扉は、たいていバックヤードに繋がっています。

チケットスタッフが裏からロビーに出る時、売店スタッフが出てくる時、もちろんカウンターを飛び越えて出てくるわけにはいかないので、こういう扉が用意されています。

間違って入ると、バタバタと働いている裏側のスタッフを見ることになるので、開けないであげてくださいね。

ロビーにもある非常扉

ロビーにも、もちろん非常扉が存在します。

シアター内にある非常扉と同じで、劇場の構造により多少は違いがあるものの、ほぼほぼ建物の外に繋がっています。

トイレの近くにある扉

これも紹介を忘れてはいけません。

ロビーかホワイエのトイレ付近にも扉があることが多いです。

なぜ、この扉だけ分けて紹介したのかというと、この扉の中には水道が通っているからです。

映画館スタッフは、様々なシーンで「水拭き掃除」が必要となります。

お客様がジュースをこぼしてしまった…。3D映画で寄って吐いてしまった…。などなど

そんな時に、バケツに水を入れて掃除するためにスタッフが使う水道が用意されているのです。

テンキーなどの高度セキュリティ扉

最後になりましたが、こちらも映画館のどこかに必ず存在する扉です。

鍵だけではなく、パスコードを入力しないと開かないようなセキュリティレベルの高いこの扉は、ほぼ間違いなく事務所へと続いています。

一括りに”事務所”としましたが、その途中には打ち合わせや面接が出来る部屋、スタッフルーム、スタッフのロッカールームなどがあります。

どこの劇場も、だいたいこういった部屋の先に事務所があります。ここで社員たちが働いていたり、大切な書類が保管されたりしています。

まさに映画館の中枢と言えるでしょう。

最後に

映画館の知られざる扉の先をご紹介しました。

普段、何気なく見ている映画館の扉もこうやってその先を知ると少し興味がわいてきませんか?

繰り返しになりますが、一般のお客様は決して開けることの許されていない扉です。仮に施錠されていなくても、絶対に入ってはいけません。

これから、映画の入場前や上映前に時間があってヒマだなぁ〜と感じたら、その扉の先を想像してみてください。少しは時間潰しになるかもしれませんよ。




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わたしが書きました。

with Theaterの支配人です。
7年間大手シネコンで劇場マネージャーを務めたのち、デザイン・マーケティングの仕事を経て独立。今でも映画館の仕事は素敵だと思っています。尊敬する人物はジャッキー・チェン。仕事でトム・クルーズに会った時に緊張し過ぎて顔が白くなった経験あり。